この章では、Javaでプログラムを作る際に必要な制御構造(順次進行・条件分岐・繰り返し)について解説します。普段のわたしたちの日常生活にも順次進行をはじめ、小さな条件分岐と繰り返しが組み込まれています。
例えば、朝は「おはよう」昼は「こんにちは」など、プログラムを上から順に処理していく順次進行、「〇〇だったらこうしよう。」という分岐や「ああなるまでこうしよう。」と言った繰り返しなどです。
【制御構造】
Javaのプログラムは基本的に、順次・分岐・繰り返しの3つの流れで構成されています。プログラムを実行させる順番のことを制御構造(制御フロー)といい、この3つを組み合わせればどんなに複雑なプログラムでも作成可能と数学的にも証明されています。
・順次進行
順次進行とは、プログラムを単純に上から順に実行していくプログラム構造のことを言います。たとえば、あ・い・う・え・お と記述していれば、処理も順に「あ・い・う・え・お」と処理され、プログラムを実行すれば、上から順に「あ・い・う・え・お」と表示されます。
・条件分岐
条件分岐とは、「AだったらB、そうじゃなかったらC」といったように、条件によって次の処理の方向が変わります。たとえば、あるデータが100以上だったらA、100以下だったらB、とプログラムして実行します。すると、画面上には100以上だったら「A」、100以下だったら「B」と、表示させる処理が可能です。
・繰り返し
繰り返し(ループ)とは、条件を満たすまで同じ処理を繰り返すプログラム構造のことです。「反復処理」と言ったりもします。たとえば、あるデータに1ずつ足していき、100以下だったら「B」と表示させ、100以上になったら「A」と表示させる処理が可能です。
ほかにも、条件で結果が変わる繰り返し処理があります。「ドアをノックする」、「応答があればドアを開ける。そうでなければ再びノックする」といった感じです。10回以上になったら処理を終わらせるという処理もできます。
【制御構文】
これらの構造を組み合わせてプログラムを作成する方法を構造化プログラミングといい、構造化プログラミングのための構文のことを制御構文と言います。いわば、数学でいう「公式」のようなものです。制御構文は、条件に応じて処理を分岐する条件分岐と、決められた条件のもと処理を繰り返す繰り返し処理に分類されます。
・制御構文の種類
if文
switch分
while文
do〜while分
for文
拡張for文
break文
continue文
以上、ここでは8種類の制御構文をざっくりとご紹介します。このあと、第6章から各制御構文について詳しく解説していくので楽しみにしていてくださいね!
【まとめ】
この章では、プログラムを構成するのに必要な順次・条件分岐・繰り返しについてわかりやすく解説しました。Javaの学習を始めるなら、まず最初にプログラミングの基盤となる基本の3つの構成「制御構造」と、制御構文の種類をよく理解する必要があります。
上手に制御構文を作成して、より楽しくプログラミング学習していきましょう!
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